Le Mas de Mon Pere / ル マ・ド・モン・ペールヨーロッパ最大の歴史的城塞都市カルカッソンヌ。ここからほど近く西に進んだところにマルペールはあります。 ラングドック地方最西端に位置し、地中海と大西洋の中間にあたるこの地は2つの大海の影響が混じる過渡的な地中海性気候の影響を受けています。ル・マ・ド・モン・ペールは1981年に建立されました。収穫した葡萄はすべて農協に売っていましたが、ミネルヴォワ、サン・シニアンで11年間修行を積んだ息子フレデリック・パラシオスが戻り元詰めを始めました。マ・ド・モン・ペールとしてのファーストヴィンテージは2005年からとなります。 オード県アルゼン地区、マルペールのはずれにこの蔵元はあります。 この粘土石灰質土壌は高貴品種に適しており、最高に完熟した糖度の高い葡萄を生みだします。 葡萄はメルロー、カベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニヨン、マルベック、カリニャン、シャサンです。 わずか5ヘクタールのマ・ド・モン・ペールは、葡萄はビオロジック(2007年から畑によりエコセール認定)で栽培し、収穫は手で選果しながら行い、醸造、熟成、瓶詰めまで各過程に丁寧に手間をかけています。 すべてを偶然にまかせることなく、細部まで葡萄を見守っているのです。 一本一本の葡萄の樹すべてにナンバリングをし、剪定は手で行い、除葉もひとつひとつ丹念に施します。 収穫した葡萄は各セパージュ別に分け、小さなステンレスタンク(40L,30L,20L,15L)に入れて私たちが考える最高の醸造を行います。 キュヴェゾン(発酵と醸し)の期間中は毎日見守ります。ドライなタンニンを生む種子を壊さないように発酵中に浮いてくる果帽は手でピジャージュ(櫂入れ)をして果汁を循環させます。 こうして素晴らしい素材の葡萄を丹念に仕込むことで各々の個性あふれる香りを持ったワインが生まれるのです。 |
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Degustez-moi ... (VDQS Cotes de Malepere) デギュステ・モワ… (コート・ド・マルペール) ブドウ品種 :メルロー60%、カベルネ・ソーヴィニヨン30%、マルベック10% 樹齢:平均16年 畑・土壌:4ha 標高220mの北向きの丘陵、粘土石灰質、砂岩質 収穫量:30 hl 生産量:9,000本 醸造:収穫は厳しく選果をしながら手摘み。100%除梗した後、4000Lのステンレスタンクで20〜24℃にて4〜5週間、自然酵母で発酵。6〜8ヶ月間熟成させる。2日に1回バトナージュ(攪拌)を行い、澱と接触させる。瓶詰めの際にごく微量にSO2を添加します。 特徴:『私を飲んで…』という名のワインです。赤い果実の濃厚な香りがあり、口に含むと葡萄の糖度を感じます。タンニンはきめが細かく繊細で、綺麗な酸味が特徴的なワインです。 |
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Partez pour la Reve (Malepere) パルテ・プー・ラ・レーヴ (マルペール) ブドウ品種 :メルロー50%、カベルネ・ソーヴィニヨン10%、カベルネ・フラン40% 樹齢:平均16年 畑・土壌 :4ha 標高220mの北向きの丘陵、粘土石灰質、砂岩質 収穫量:27 hl 生産量:4,000本 醸造:収穫は厳しく選果をしながら手摘み。100%除梗した後、4000Lのステンレスタンクで24〜26℃にて5〜6週間、自然酵母で発酵。400Lの樽で12ヶ月間熟成させます。新樽比率は40%、残りは1年樽です。バトナージュ(攪拌)を行い、澱と接触させる。瓶詰めの際にごく微量にSO2を添加します。 特徴:『夢に向かって』という名のワインです。カベルネが素晴らしく完熟しており、複雑なアロマが感じられます。黒砂糖や完熟したイチジク、バニラの香りがあり、タンニンは非常に細かいです。余韻にミネラルや心地よい酸味があり、非常にバランスのとれたワインです。 |
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L’Insolite (Vin de Pay d’Oc) ランソリット (ヴァン・ド・ペイ・ドック) ブドウ品種 :マルベック100% 樹齢:平均20年 畑・土壌 :0.3ha 標高240mの北西向きの丘陵、粘土石灰質、砂岩質 収穫量:12 hl 醸造:収穫は厳しく選果をしながら手摘み。100%除梗した後、3000Lのステンレスタンクで24℃にて45日間の長期浸漬、自然酵母で発酵。400Lの2年樽100%で4ヶ月間熟成させます。バトナージュ(攪拌)を行い、澱と接触させる。瓶詰めの際にごく微量にSO2を添加します。 特徴:『突飛な、異端な』という名のワインです。マルベックはAOCマルペールでは認可されていない葡萄のためヴァン・ド・ペイ・ドックでのリリースとなります。 まさに私たちの畑の特徴そのものを体現しているワインです。収穫量が大変低く生産量もごくわずかなワインです。 |
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5月2日付けの政令により、ラングドック地方のAOVDQSコート・ド・ラ・マルペール(Cotes de la Malepere)がAOCに昇格し、AOCマルペール(赤・ロゼ)として新設された。
1)生産地域 オード県内の指定39コミューン 2)品種: <赤>主要品種:メルロ 50%以上 主要補助品種:カベルネ・フラン、コット(2品種合計で20%以上) \ 補助品種:カベルネ・ソーヴィニヨン、サンソー、グルナッシュ、ラドネ・ペリュ <ロゼ>主要品種:カベルネ・フラン 50%以上 主要補助品種:カベルネ・ソーヴィニヨン、サンソー、コット、グルナッシュ、メルロ (以上合計で20%以上) (2000年12月13日までに植樹した畑ではシラーも認められる) *赤・ロゼともに主要品種50%以上と、主要補助品種から最低1種類、合計2種類以上の品種をブレンドしなければならない。 3)基本収量:50 hl/ha 4)赤ワインはマロラクティック醗酵を行わなければならない。 赤・ロゼともに醗酵後の残糖は、3g/l以下。 5)2006年の収穫分から、適用する。 なお、2005年のワインで、すでにAOVDQSコート・ド・ラ・マルペールとして認められ、AOCマルペールの規定に合致しているものは、分析・官能検査を受けた後、AOCマルペールとして認められる。 *06年11月10日のINAOのワイン、オー・ド・ヴィ全国委員会で、新設が認められた。 (フランス食の広場 136号参照) |