株式会社 オルヴォー
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セールスシート

Domaine de Nalys / ドメーヌ・ド・ナリス

●歴史
シャトーヌフ・デュ・パプで最も古い区画のひとつナリスは、17世紀初頭の土地台帳にその名前を見つけることが出来ます。
ドメーヌ・ド・ナリスは、フランス革命の時代まで、ドメーヌと同じ名前のナリス家が所有していました。
それから7世代続いたシャトーヌフ・デュ・パプの一家に売却されました。
この家族の最後の所有者がシャトーヌフ・デュ・パプで最も有名な医師、ドクター フィリップ・デュファイ(Phileppe Dufays)です。彼は第2次世界大戦中にこの地にやって来て、結婚してナリスを相続したのです。
彼は献身的な畑仕事によって荒廃していたドメーヌを立て直しました。1955年には医師の仕事を辞めて、すべての時間を畑仕事に捧げたのです。
熱狂的な美食家であり、親しみをこめて“ドクター”と呼ばれたデュファイ氏は、科学理論の知識や財産など、持っている物すべてをドメーヌに捧げました。
その姿勢が誠実で有能な人間を集め、一緒に畑仕事の方法や醸造のプロセスの実験といった仕事に没頭出来たのです。
始めからこれらの真摯な議論がなされていたので、シャトーヌフ・デュ・パプの手本となる素晴らしいヴィンテージとして成功したのでしょう。
ドクター・デュファイはナリスを、およそ20年で畑を2倍に拡大させ、アメリカを中心とした海外に輸出するほどの堂々たるドメーヌにまで発展させました。
1975年、彼の一人息子が事故で亡くなったため、葡萄畑の栽培が難しくなり、ドクター・デュファイはナリスを手放すこととなりました。
ナリスの一部は若い生産者達に、そして農業保険会社のグルーパマ(Groupama)へと売却されました。




●ナリィの精神
ドメーヌ・ド・ナリスの精神はコンフレリー・シャトーヌフ・デュ・パプの創立者であり、所有者でもあるドクター・デュファイ氏の精神を今日まで受け継いでいるのです。
物事の解釈の方法として、新しいアイデアに寛大でなければ何も得られるものはない。
すなわち新しいテクノロジーに躊躇することなく、私達のテロワールに適合するものをどのように取り入れるかを考え、最もふさわしい方法を取り入れることこそが、私達の精神です。
ドメーヌ・ド・ナリスの葡萄畑はシャトーヌフ・デュ・パプの東、ヴァントゥー山の壮大な景色が広がる少し標高の高いところに位置しています。

●栽培
私達は偉大なワインを造るための原点は葡萄の樹であると考えて、細心の注意を払っています。
畑はAOCシャトーヌフ・デュ・パプの規定に従った仕立て方(グルナッシュやシラーなど)で栽培します。
耕作、堆肥、摘芽、整枝、除葉といったそれぞれの葡萄、区画、葡萄の房に必要な対応を減農薬の方法で行い、化学的な製品の使用は最低限に留めています。
例えば、害虫の問題に対しては“コンフュージョン・セクシュアル”を採用しています。
これは、小さなフェロモンカプセルの一種で、オスの蛾がこのフェロモンによってメスを探すことを妨害し、蛾の交配を防ぐことが出来るのです。
この結果は明らかで、果実も土壌も化学薬品によって汚染されることなく、私達は健全で自然なままの葡萄を護ることが出来るのです。
また、例えどんな気候条件となろうとも、灌漑は一切行いません。
全ての収穫はAOCシャトーヌフ・デュ・パプの規定に沿って手摘みで行われます。
そして収穫の際に葡萄を見て選果をし、さらに収穫した葡萄はカーヴで振動式選果台で厳しく2度目の選別します。


●テロワール
ドメーヌ・ド・ナリスでは現在、おおまかに3つの区画で50ヘクタールの畑を所有しています。
ドメーヌの名前にもなっているナリス(Nalys)の区画、そしてラ・クロー(La Clau)とボワ・セネシャル(Bois Senechal)の2区画です。
シャトーヌフ・デュ・パプのアペラシオンを構成するふたつの異なるテロワールが存在しているのです。
ラ・クローとボワ・セネシャル側:表土に丸い小石が多く、鮮新世時代の風化した砂質土壌。
ナリィ側:中新世時代のモラッセに由来する砂岩土壌。

●醸造・熟成
【赤ワイン】
2007年以降、選果は1台の機械と2つの振動式選果台を用いて行います。
除梗前に注意深く選別、そしてもうひとつのテーブルで除梗した後、残ってしまった果梗や葉を取り除きます。
基本的にはシラー、グルナッシュ、ムールヴェードルは別々に発酵させています。
発酵期間は15〜30日間。ヴィンテージのポテンシャルによって最適な期間に適応させます。
温度管理をすることで発酵前に低温で浸漬させます。これは色調とタンニンの抽出を助けてくれます。
そして最高30℃で高温発酵させるのです。
熟成期間は12〜18カ月。コンクリートタンクもしくは木樽による熟成です。
木樽はフードル、ドゥミ=ミュイ、バリックなど異なったタイプを使います。

 
 
 



Chateauneuf du Pape Blanc Cuvee Classique

ヴィンテージ【2013】
ブドウ品種:グルナッシュ・ブラン55%、クレレット22%、ブールブラン13%、ルーサンヌ7%、ピクプール、ピカルダン3%
醸造・熟成:すべて手摘みで全房のまま収穫。ドメーヌの振動式選果台で選果。
空圧式プヌマティックで全房のままやさしくプレスした後、ステンレスタンクで18℃に温度管理してデブルバージュ。 ルーサンヌ、ピカルダンのみ個別の木樽で熟成。
味わい::柑橘系果実、白い果物、スイカズラ、鉱物的な風味が溶け合います。わずかな塩味とレモンの風味を伴ってたっぷりと口いっぱいに果実が広がります。既に調和が取れており、熟成を待たずして全ての要素が前面に出ています。

ヴィンテージ【2015】
ブドウ品種:グルナッシュ・ブラン66%、クレレット18%、ルーサンヌ9%、ブールブラン5%、ピクプール、ピカルダン2%
醸造・熟成:すべて手摘みで全房のまま収穫。ドメーヌの振動式選果台で選果。
空圧式プヌマティックで全房のままやさしくプレスした後、ステンレスタンクで18℃に温度管理してデブルバージュ。
ルーサンヌ、ピカルダンのみ個別の木樽で熟成。
味わい:若い輝きのある色調。柑橘系果実と目が覚めるような白い花の香り。
生き生きとしたレモンにハチミツとミネラルの軸があり、ナリスのワインを特徴づけています。 とても美しい調和を見せるバランスの良さ、そして長期熟成出来うるポテンシャルの高さも備えています。

Chateauneuf du Pape Blanc Cuvee Eicelenci

ヴィンテージ【2015】
ブドウ品種:ラ・クロー、ボワ・セネシャル、グランド・ピエールの区画 からなるルーサンヌ主体。
グルナッシュ・ブラン、クレレット、ピカルダン。
醸造・熟成:すべて手摘みでより優れた葡萄を選別して収穫。
圧搾した後、果汁を清澄、バリック樽で発酵させます。
バトナージュを施しながらシュール・リーで熟成。SO2の添加を最低限にとどめて澱引き。
このワインは酸味を保つために低温発酵をさせていません。
味わい:非常に少ない生産量で、古木から生まれる輝けるシャトーヌフ・デュ・パプ・ブランです。
華やかなスイカズラの香りがグラスから飛び出してきて、トロピカルフルーツ、洋ナシ、蜜蝋といったフレッシュで豊満な香りと、ピュアさ、奥行きを感じさせてくれます。ドライでクリスプ、2〜4年間は楽しめ、さらに長期熟成も可能でしょう。



Chateauneuf du Pape Rouge Cuvee Classique

ヴィンテージ【2013】
ブドウ品種:グルナッシュ73%、シラー22%。サンソー、クノワーズ、ヴァカレス、テッレ・ノワール、ミュスカルダン、ムールヴェードルが5%収穫量は平均して35hl/haです。
醸造・熟成:すべて房ごと手摘み収穫。機械と振動式選果台で2度、選果します。
発酵前に一部の葡萄を除梗。ステンレスタンクで28〜30℃で温度管理。
熟成は19カ月。キュヴェごとにコンクリートタンクや35ヘクトリットルのフードル、ドゥミ=ミュイ、バリックを使い分けています。
味わい:果実のコンフィチュール、甘草。精妙で純度が高い果実が現れます。スパイス、キイチゴやサクランボのような赤系果実が支配的。キメ細かいテクスチャーでタンニンも柔らかく余韻までしなやかに伸びていきます。

ヴィンテージ【2015】
ブドウ品種:グルナッシュ62%、シラー19%、クノワーズ6%、ムールヴェードル、ヴァカレス、サンソー、テッレ・ノワール、ミュスカルダンが13%
平均樹齢は40年。収穫量は平均して35hl/haです。
醸造・熟成:すべて房ごと手摘み収穫。機械と振動式選果台で2度、選果します。
発酵前に一部の葡萄を除梗。ステンレスタンクで28〜30℃で温度管理して11〜27日間発酵。 熟成は20カ月。キュヴェごとにコンクリートタンクや35ヘクトリットルのフードル、ドゥミ=ミュイ、バリックを使い分けています。
味わい:輝きのあるルビー色。赤系果実にコショウのヒント。サクランボや黒オリーヴの香りが綺麗に長く続きます。タンニンは柔らかく、完璧に調和しており飲み手の人生に彩りと喜びを与えてくれるワインです.