Nicolas ROSSIGNOL / ニコラ・ロシニョール1974年生まれのニコラ・ロシニョールは、1997年にヴォルネイ5代目の当主として就 任しました。ニコラは、ジョセフ・ボワイヨ、ルイ・ラトゥールやローヌのヴュー・テレグラフで 修業を積み、その知識と技術を確立しました。その後、南アフリカ、ステレンボッシュのドメーヌ・ ボッシェンダルとシャトー・ラフィットが所有するシャトー・ラ・カルボンヌで醸造や瓶詰めの技術を 学びました。 1994年に父親のドメーヌであるロシニョール・ジャニャールに戻り、醸造に加わりま した。 そして1997年にようやく、ヴォルネイ、ポマール、ボーヌ、アロース・コルトン、ペ ルナン・ヴェルジュレスの3ヘクタールばかりの畑を分配され自らのドメーヌを立ち上げたのです。 1998年には畑を1.5ha拡大して現在では4.5haの畑を所有しています。 ブルゴーニュ以外の地区での経験も活かし、非常に長いマセラシオンを行い、圧搾時 に自然に流れ出てきたフリーラン果汁のみをワインにしています。その為、果実味に溢れ、 色調も濃いです。また樽の使い方にも定評があり、新しいスタイルのコート ド ボーヌワイン造 りを実践しています。 雑誌Bourgogne Aujourd'huiでもブルゴーニュの未来の10傑に挙げられており、期待 と注目の高さがうかがえます。 ブドウはリュット・レゾネ(減農薬栽培)で栽培されています。 すべて手摘みで収穫されたその場でひとつの選果台に対し6人で徹底的なまでに選別 された後、小さなケースに入れて運ばれます。この選果の段階が極めて重要なのです。 収穫された葡萄はテロワールの個性を尊重し、除梗と全房の2種類に選別されベルト コンベアーで発酵槽に運ばれます。 2週間もの間、10〜15℃の低温で浸漬された後、天然酵母によって自然な発酵を行い ます。 ヴィンテージに応じて頻度と期間を変えてピジャージュを行います。 発酵の期間は毎日の試飲によって決定されます。 |
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Bourgogne Pinot Noir 畑・土壌:ヴォルネイの真下、シャトー・ド・ポマールの真隣に位置しています。 表土は粘土と石灰岩が混じって小さな石が沢山あります。 これは丘の下の排水性に由来します。 樹齢:樹齢15年の若木と樹齢45年の古木が混じります。 収量:50hl/ha 100%除梗。破砕せずに8日間、10℃で低温浸漬を行います。 その後、野生酵母で8〜10日間、自然発酵させます。10%新樽で14か月熟成。 清澄、濾過をせずに瓶詰め。新鮮な果実味に溢れたワインです。 注)ヴィンテージにより、醸造・熟成方法は変更される場合がございます。 |
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Bourgogne Cuvee L’Heritiere 畑・土壌:ヴォルネイの真下、シャトー・ド・ポマールの真隣に位置しています。 樹齢:樹齢90年物ものを選りすぐったもの。 ロシニョールはこの区画の葡萄をマサルセレクションで育てています。 『遺産』(エリティエール)と名付けられた特別なキュヴェとなります。 プルミエ・クリュに匹敵する味わいです。 注)ヴィンテージにより、醸造・熟成方法は変更される場合がございます。 |
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Pernand Vergelesses 1er Cru Fichots 畑・土壌:コルトン・シャルルマーニュに面した、イル・ド・ヴェルジュレスの丘 の中腹に位置しています。 鉄分が豊富なため表土が赤く見える粘土石灰質土壌。 樹齢:約40年の葡萄とこの畑で最も古い樹齢60年の葡萄のブレンド。 アタックは凝縮した赤系の小さな果実がミネラル感を伴いピンと張りつめています。 エレガンスとフレッシュさがバランスよく調和して、まっすぐに余韻へと続いていき ます。 長期熟成も可能なワインです。 注)ヴィンテージにより、醸造・熟成方法は変更される場合がございます。 |
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Pernand Vergelesses 畑・土壌:丘陵の北方に位置しています。岩が多く散在する白い表土の粘土石灰質土壌。 樹齢:非常に古い1924年に植樹した古木。 |
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Beaune 畑・土壌:アペラシオンの南側。1級クロ・デ・ムーシュの下部で、ポマールの1級 エプノに近いところ。 樹齢:約50年 赤い果物の酸と、ほのかな木の香り、深みのある美しい香り。 純粋で熟したタンニンと豊かなボディーは、ポマールを彷彿とさせる。 注)ヴィンテージにより、醸造・熟成方法は変更される場合がございます。 |
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Beaune 1er Cru Clos du Roy 畑・土壌:丘の最下部でサヴィニー レ ボーヌの近く。日当たりの良い場所。 水はけが良く、非常に凝縮した果実になる。 樹齢:平均40年 シルクのようなやさしい口当たりで、ヴィンテージによってはグルナッシュを思わせ る スパイスや酸味があります。 タンニンは繊細でまろやか。 ≪ Clos des mouches ≫とはあきらかに異なる個性。 早熟で、長い熟成を待たずに、美味しく飲む事が出来る。 |
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Beaune 1er Cru Clos des Mouches 畑・土壌:ポマールの1級畑、ペズロル、ソスィーユに隣接した斜面に位置しています。 非常に赤い表土。鉄分が集積した典型的なポマールの土壌。古代、河川だった場所のため削れて丸くなった石が堆積。 樹齢:約50年の古木の植わった単一区画。 ワイン:リッチで様々な表情を見せてくれます。赤系果実と黒系果実が混ざり、少し野性的なニュアンスもあります。 アタックは柔らかく、存在感のあるアロマがあります。余韻まで綺麗に香りが続きます。 |
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Pommard 1er Cru Jarolieres 畑・土壌:ポマール1級畑のリュジアンとヴォルネイの1級畑フレミエに挟まれた区画です。 非常に濃い色調の深い表土。小石が少し混ざります。 樹齢:とても樹齢が高く、約80年の古木です。 ワイン:アタックは丸々として汁気をたっぷりと含んでいます。 このワインはポマールと言うよりもヴォルネイの特徴を持っています。タンニンを優しく伴う非常に長い余韻。 このテロワールの特徴を教えてくれるワインです。 |
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2007 Pommard ポマール 2008 Pommard ポマール 2009 Pommard ポマール 畑・土壌:ポマール中央の渓谷、ヴォルネイ側、標高の高い場所に位置する区画です。 非常に険しい南向きの斜面で、とても石灰質の強い土壌。表土には沢山の小石があります。 樹齢:約50年 ワイン:瑞々しいワインです。タンニンは柔らかく繊細で、長期熟成にも耐えられるこのテロワールの特徴を備えています。 2007年は複数のキュヴェのアッサンブラージュとなります。 2008年は100%除梗。今後の熟成も可能です。 2009年は100%除梗。現時点からバランスの取れたワインです。 |
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Savigny les Beaune 畑・土壌:サヴィニー・レ・ボーヌとペルナン・ヴェルジュレスの1級畑の間、真下 に位置しています。表土は粘土と石灰岩が混じって小さな石が沢山あります。 これは丘の下の排水性に由来します。 樹齢:約35年 収量:45nl/ha 破砕する前に100%除梗。新樽25%で14か月熟成。清澄、濾過をせずに瓶詰め。 本当に果実味に溢れ、新鮮な赤系果実のボディがあります。クリーミーでジューシー で、果実のソースを使うような料理と完璧に合います。 注)ヴィンテージにより、醸造・熟成方法は変更される場合がございます。 |
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Savigny les Beaune 1er Cru Fourneaux 畑・土壌:ドメーヌ・トロ=ボーがフルノーに単独所有するChamps Chevrey(シャ ン・シュヴレ)の真隣に位置します。南向き。 石だらけの土壌がワインに力強さと粘土質を思 わせる香りを与えてくれます。 樹齢:45年 収量:38hl/ha 30%全房のまま、天然酵母で発酵。低温浸漬は行わない。20%新樽で熟成。 開けたてから開放的で、すぐに飲めます。 アニマル香とスパイス香がありスパイシーな料理との相性は抜群です。 注)ヴィンテージにより、醸造・熟成方法は変更される場合がございます。 |
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Aloxe Crton 畑・土壌:コルトン・シャルルマーニュの真下、ペルナン・ヴェルジュレス1級畑 レ・フィショの真隣に位置します。 非常に深い土壌。鉄っぽさと赤系果実に溢れ、とびきりの香り と味わいを生みだします。 樹齢:70年の古木と20年の若木が混じります。 100%除梗。破砕、低温浸漬せず天然酵母で発酵。 フィネスを保つために発酵の際に はピジャージュ(櫂入れ)をせずにルモンタージュします。 毎年安定して、アニマル 香と 果実のアロマがあり、柔らかく豊富なタンニンがあります。 特級コルトンの赤に非常 に よく似たタンニンの構造を感じることができるでしょう。 注)ヴィンテージにより、醸造・熟成方法は変更される場合がございます。 |
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Volnay 畑・土壌:丘陵の麓、クロ・デ・ザングルとシュヴレの真下にいちしています。 石灰質の地層、とても細かく砕けた小石の混じる明るい褐色の粘土石灰質土壌。 樹齢:10〜60年、レ・ビュット、レ・グランド・シャン、レ・ファミーヌ、レ・リュレットの4区画 ワイン:とても果実味に溢れ、フルーティーで可愛らしいワインです。 丸みがあり、しなやかで柔らかいタンニンが沢山あり、 本当に素晴らしくバランスがとれています。今から飲めるワインです。 |
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Volnay Village 畑・土壌:丘の最下部、1er ≪ Clos des angles ≫と ≪ Chevret ≫の下。 非常に古い、石灰粘土土壌。石は極めて少なく、淡い茶色の土質。 樹齢:下記区画の10年から60年 ≪ Les Buttes ≫≪ les Grands champs ≫≪ les Famines ≫≪ les Lurets ≫ フルーティーで、タンニンはソフト。 口当たりは上品なシルクのように非常に滑らかです。 注)ヴィンテージにより、醸造・熟成方法は変更される場合がございます。 |
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Volnay 1er Cru Chevret 畑・土壌:カイユレの丘の麓に位置し、断層の亀裂が見られるこの区画で最も柔らか い ワインを産出する。 この名前はなだらかな谷間“leger creux”に由来しています。 この区画は地層の深さが重要です。粘土質土壌に小石、砂利が混じりあっています。 樹齢:2つの区画のブレンド。樹齢40年の葡萄とマッサル選抜の樹齢60年の古木。 ワインは大変リッチで、熟した赤系果実と黒系果実が混ざりあい、ふくよかなアタッ ク を生んでいます。 非常に丸みがあり、タンニンも優しいです。 まさに典型的なヴォルネイのスタイルのワインです。 注)ヴィンテージにより、醸造・熟成方法は変更される場合がございます。 |
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Volnay 1er Cru Cailleret 畑・土壌:≪ Taillepieds ≫の下部に位置し、白亜ジュラ紀の石灰岩層と、 粘土石灰質土壌が混ざる。多くの小石を含む。 東南向きの急勾配の畑 樹齢:20年と50年のブレンド ワインは、エレガントで、神秘的な美味しさ。 口当たりは、シルクのようなタンニン で、 花、ミネラルの香り。 美しい芳香、非常に長い余韻。複雑で将来性も豊か。 注)ヴィンテージにより、醸造・熟成方法は変更される場合がございます。 |
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Volnay 1er Cru Fremiets 畑・土壌:ヴォルネイの中で最もポマール寄りの区画。 隣接するPitures(ピテュー ル) の区画から延びる白色土壌の端に位置し、 ポマールのジャロリエールの区画から受 ける黒色土壌が主体。ジュラ紀からの石灰岩層の上に粘土石灰質土壌が広がる。 樹齢:約20年 太陽を浴びて完熟した果実の香りが現れ、とても新鮮です。続いてすぐにほのか なスパイスが香ります。 アタックはしっかりとしておりリッチです。タンニンは完熟 して おり、すぐに現れます。 ポマールにとてもよく似たテロワールの恩恵を受けていま す。 堅牢ではありますが、非常に甘美で丸みがあります。 アペラシオンはヴォルネイですが、より力強いワインです。 注)ヴィンテージにより、醸造・熟成方法は変更される場合がございます。 |
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Volnay 1er Cru Santenots 畑・土壌:カイユレから連なる丘陵の下部に位置します。なだらかな斜面から始ま り、 平地へと続きます。 土壌はとても深く、鉄分を多く含み、スケールが大きく丸みを持つ色調の濃い赤ワイ ン を産出します。 樹齢:ヴォルネイ側には樹齢15年の若木。 より粘土質で小石混じりの土壌となる ムルソー側には樹齢60〜70年の古木が植えられています。 とても深淵で凝縮しており、アニマル香が始めに現れます。 古樹に由来する素晴らし いフィネスを持ったアタックは、若木から来る力強さへと変わり、とても長い余韻へ と 続きます。 このワインは常に、コート・ド・ボーヌのワインというよりはコート・ ド・ニュイ のワインのような特徴を持ちます。 注)ヴィンテージにより、醸造・熟成方法は変更される場合がございます。 |
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Volnay 1er Cru Clos des Angles 畑・土壌:ヴォルネイ村の中央に位置し、クロ・ド・ラ・バールの丘陵の中腹に位置 して います。 灰色の粘土が大量にあり、これがワインに丸みと小石混じりの土壌を感じさ せる香りを与えます。 樹齢:単一の区画であるが、樹齢10年から80年のものが混在している。 醸造:30%のみ全房。果実味をより出すために破砕、低温浸漬せずに天然酵母で発 酵。 ピジャージュ(櫂入れ)はあまり行わず、ルモンタージュ(ポンプで攪拌)を行い、 3週間 にわたって醸します。 20%新樽で熟成。開けたてから開放的ですぐに飲めます。ほのかなアニマル香と スパイスの香り。 力強いスパイスを用いた料理と完璧な相性を見せます。 注)ヴィンテージにより、醸造・熟成方法は変更される場合がございます。 |
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Volnay 1er Cru Ronceret 畑・土壌:水捌けの良い円錐状の丘のふもと。 シャンパンの丘陵の下部に位置します。岩が多く、明るい色合いの土壌。表土は5〜8センチ。 樹齢:20年 一区画から構成される。 ワイン:堅牢なワインでミネラル感が突出しています。 素直で一本気な酒質で、素晴らしいバランス感と赤系果実、ブルーベリーやボイズンベリーのフレッシュ感があります。 新鮮で緻密なタンニンがあり熟成に耐えうる構造を持っています。 若木から来る力強さへと変わり、とても長い余韻へと続きます。 |
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2007 Volnay 1er Cru Taillepieds 畑・土壌:ドメーヌの中で最も標高の高い区画です。 クロ・デ・シェーヌから続く斜面で、タイユピエ(足切り)という名前の通り、 ヴィニュロンたちが身体を傾けて仕事をしなければならないほど非常に険しい斜面。 非常に石灰が強い土壌。白い表土、かつて海底であった時の岩が浸食された石が数多く見受けられます。 日照の優位性がある区画で、南東向きの斜面です。 樹齢:約60年〜70年のとても樹齢の高い葡萄。かつてドメーヌ・デュ・モンティーユの祖父が売却した区画。 ワイン:古木に由来する丸々とした果実味、豊満で豪奢なワインです。とても美しく熟した果実味が口いっぱいに溢れます。 とても自然なミネラル感があり、上質なタンニン、エレガントさがあります。 |
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【メディア情報】 ニコラ・ロシニョールの2006年のワインは図抜けて素晴らしい出来栄えだ。 色調と抽出に彼の仕事熱心さが見られる。 タンニンもスムーズで、おそらく2009年ぐらいから飲み頃を迎えるだろう。 チャールズ・リー氏は、ニコラ・ロシニョールはミシェル・アンポーの従兄弟であ り、彼のワインの多くはアンポーの畑から造られていることを教えてくれました。 とりわけ、サヴィニー・レ・ボーヌの1級フルヌーはボーヌの1級、ヴォルネイの1級 ロンスレやカイユレに似たスタイルで、驚くほどの奥行きがあり、また、ヴォルネ イのエレガンスも持っている。 Decanter.comより抜粋 -------------------------------------------------------------------- ブルゴーニュ 未来の10年を支える10人 Bourgogne Aujourd’huiより ニコラ・ロシニョール 『湧き上がる情熱』 ニコラ・ロシニョールは情熱的だ。彼は、熟慮と経験の中、30代を迎えまさに油が 乗っている。 絶えることなく湧き上がる探究心を持っています。 この小さなドメーヌを見始めた頃、彼は父親のドメーヌ・ロシニョール・ジャニアー ルから11.5haの畑を引き継ぎ、ネゴシアンとしての活動も始めました。 そして、今日では22ヘクタールの畑を手掛けています。 まるで少年のように『素直な』ニコラが造り出す赤 ワインは、彼の誠実さを反映したように、モダンで、チャーミングで、『衝突する』要素も、わ ざとらしさも全くないワインです。彼のワイン造りの精神は、醸造学校で学んだ最新醸造学に基づ いています。 しかし、その品質は醸造ロジックのそれをはるかに上回っています。なぜな ら、ニコラは『目を見張るような』ワインを生み出す果実を手に入れるために、葡萄の樹に何を しなくてはいけないかを経験から知っているのです。 (修行を積んだ)嵐のような90年代を経て、ここ10年間は、ニコラ・ロシニョー ルにとって非常に穏やかで、よりクラシカルに原点回帰する統括的な10年であるのだろうか? -------------------------------------------------------------------- 2000年にドメーヌを設立したニコラ・ロシニョールはまだ26歳。 94年から父親のドメーヌであるロシニョール・ジャニアールで修行をはじめ、97年がニコラ・ロシニョール 名義のラベルを貼った初めてのヴィンテージという新人である。 歴史あるドメーヌの著名なワイン以外の情報をあまり聞くこともないヴォルネイだ が、彼のワインを味わうと、ブルゴーニュの新しい流れがこの村にも届いているのだと実 感できる。 彼の好きなワインを例にとれば、ヴィーニャ・ダルチェオ、グランジュ・デ・ペール、 ぺイル・ローズ、ドニ・モルテなどと、まるで同世代の日本のワインファンと話して いるような気分になる。つまりミシェル・ローランからフランスワインを始めた人には特に馴 染めるような、非常に濃い紫系の色調をもち、鮮烈な果実味が溢れる、スタイルして最先端 のワイン。 ペロ=ミノに似てると思ったら「彼とは親友なんだ」。非常に長いマセラシ オンとフリーラン100%という、まさにローラン的な造りだが、やはり「ボルドーに学ん だんです」。 ブルゴーニュがボルドーに学ぶとは、やはり時代は変わったということか。 「3つ星レストランに皆が集まって比較テイスティングをすると、結局ピノ・ノワー ルはカベルネやシラーに負けてしまうんですよ。それがシャクだから、最初はガーンとパ ワフルなワインを造ろうとしたけど、やってみてヴォルネイはまったく逆の方向を持ったワ インだと悟りました。 今はテロワールの個性を理解した上で、果実の純度を大切にワインを 造っています」。 ヴォルネイの気品に満ちた美点がコンテンポラリーな形で表現された、 これから注目を集めること必至のワインである。 季刊ワイナート 10号より抜粋 -------------------------------------------------------------------- Nicolas Rossignol ★★★ ロシニョール姓はヴォルネイ村に非常に多く見られる名前です。 父親のドメーヌで数 年の 修行を積んだ後、1996年に彼は自分の家族の名前、ロシニョール姓を掲げて自ら の ドメーヌを立ち上げました。 ロシニョールは8つのヴォルネイから様々なピノ・ノワールを産出しています。 一貫 した 優れた手法でワインを造り、ボーヌやポマールなどのいくつかのセラーで寝かせてい ます。 価格がお買い得なことは言うに及ばず、ヴォルネイで最も称賛されるべきヴィニュロ ンなのです。 ロシニョールはキュヴェによって全房発酵を行います。 彼は2003年から各ヴィンテージの特徴を見ながら全房発酵を少しづつ行っていま す。 彼は各ヴィンテージの特徴に合わせて、前発酵を注意深く施し、その年の果実の凝縮 度 を見ながら最新の注意を払ってワインを造り上げています。彼の樽の使い方はとても 賢明です。 例えば2004年のようなヴィンテージにはワインの性格を考えて、新樽を用いませ んでした。 また、そのヴィンテージやクリュに合わせていくつかの樽業者を使い分けています。 Parker’s Wine Buyer’s Guide 7th Edition -------------------------------------------------------------------- 1974年生まれのニコラは1997年に始めた自身のドメーヌの準備をしながら、 父親のドメーヌでよく知られているロシニョール・ジャニャールで1994年以降働いています。 どちらのドメーヌのワインを市場で流通していますが、醸造責任者はニコラです。 ワインの多くは折半小作のもので、ニコラはネゴシアンの立場を使ってそのブドウの所有者分を買っています。 ドメーヌは現在16ヘクタール以上あり、20種類以上のワインを生産しています。 初期のニコラのワインは、パワフルで、モダン、果実味がありすぎると批判もありましたが、徐々にバランスの良い果実未とストラクチャーに進化しました。 彼は15〜30%にまで新樽の使用を減らし、ワインのボリュームは良くなりました。 これからも注目すべきドメーヌの1つとなるでしょう。 Inside Burgundy Jasper Morris MW 著 より抜粋 |