シャトー・ヴァランドローのテュヌヴァン社で働いていた日本人、篠原麗雄(しのはら れお)氏が2002年、0.82ヘクタールの畑を購入して造り始めたガレージワインです。
【篠原麗雄氏のコメント】
全ての作業を完璧に行いたいので、普通の生産者に比べると数倍仕事をしています。
しかし、生産量は他のシャトーに比べると2,3割しかありませんが・・・・・
畑では、化学肥料を使わず、堆肥を使い、除草剤を使わず別の方法で除草を行います。ビオディナミではありませんが、畑が良いコンデションになるようにコントロールしています。
又、ヴァランドローのテュヌヴァンさんやオーゾンヌのヴォーチエさんもたまに畑に来てアドバイスをしてくれます。(ファーストヴィンテージ時にはテュヌヴァン氏は収穫前、毎週来て一緒に葡萄を食べ収穫時期を決めました。)醸造所はTCA等の汚染を防ぐ為に、問題物質のある材料は使わず、自然の素材を使っています。
面積:0,82ha 畑・土壌:AOCコート・ド・カスティヨン 粘土石灰質土壌
コート・ド・カスティヨンは、サンテミリオンから同じ土壌が続く、緩やかな丘陵地で森も多く、秋にはセップも採れる場所です。
ワインはボルドーの伝統的な造りをしている生産者が多くいますが、近年はサン=テミリオンのシャトーもカスティオンでワインを作り始めています。(ベコ・ネイペルグ・ドーノンクール・ヴェレット・プリセット等々)
粘土は全体の力強さを、石灰はフィニッシュに繊細な酸をワインに与えます。
特に粘土の多い場所にメルロー、石灰の多い場所にカベルネ フランが植えられています。
自動代替テキストはありません。北向き斜面の粘土石灰質土壌なので、甘いワインは作れませんが、力強く綺麗な酸味のワインを造れる土壌です。平均樹齢:40年。
栽培:ブドウ畑での仕事は除草剤や化学肥料は使わず、人間の手で行える仕事は手で行い、なるべく自然な状態で育てる環境を作っています。またブドウを完熟させる為にグリーンハーベストを行い1本の樹から取れる量を制限しています。収穫時期のボルドーは雨の日も多いのでブドウの周りの葉を手で摘み風通しを良くしカビが発生せずに収穫日を遅らせる作業も行っています。
収穫:手で収穫し。畑で良い房だけを選び、その房の問題のある粒を取除く作業を行っています。
醸造:新しい技術は使わず、土壌に合った醸造方法を毎年試行錯誤しながら作業しています。
醸造は古典的な方法を使い早飲みより熟成する事により、より深みのある味わいを出せれる醸造方法を行っています。
熟成:全てフランス製の樽で熟成。年によっても変わりますが16か月から19か月間。
2007年よりブルゴーニュ樽を使用。理想は力強く繊細なワインです。
樽熟成に関して:以前は新樽率60%以上でしたが2007年から30%程に落としました。
理由はこれ位の量が樽からのタンニンや香りが私のワインと合いもっと複雑な香りになっていると思います。
Clos Leo Castillon Cotes de Bordeaux
ヴィンテージ【2019】【2020】
品種:メルロー 80% カベルネ フラン 20%
醸造・熟成:30hlのステンレスタンクに綺麗なブドウの粒のみ入れてアルコール発酵。タンクに入っている期間は4週間。マロラテック発酵は樽内で春に行う。ブルゴーニュ産の350ℓの新樽と300ℓの古い樽で熟成。ボトリング迄に3回の澱引き。20ヶ月の樽熟成後に瓶詰め。瓶詰めされた状態で1年間セラーで熟成し出荷前にエチケット等を貼り出荷。
2018年に比べるとブドウが熟していたのでブドウを柔らかく扱いました。また味わいも2018年より果実味がハッキリしています。
生産本数3000本
【篠原氏よりコメント】
2018 年ヴィンテージから色々な変更を行なったのでご説明致します。
2016 年ヴィンテージ迄は1 ヘクタール当たり25hl と超低収穫量で凝縮したワインを造っていました。
その為ワインの酒質が硬過ぎて直ぐに楽しめないや、粘土質土壌特有のボトリング後の熟成に入ってしまうと数年間ワインが開かないヴィンテージのワインもありました。その特徴を和らげる為に2018 年から収穫量を35hl まで上げてボトリング後からでも直ぐに楽しめる味わいに変えました。ボルドーの一般的な最大可能収穫量は60hl で、サンテミリオンG.C で50hl、ポムロールで55hl なのでその量と比べると今でも少ないのが良く分かると思います。
またClosLeo のエチケットは2018 年から変更します。ボルドー在住の書道家の若杉さんに描いて貰いました。(キュベS は
変更ありません。)2002 年からワインを造り始めて20 年が経過した事を機に変更する事にしました。
Clos Leo Cuvee ≪ S ≫ Castillon Cotes de Bordeaux
ヴィンテージ【2020】
ブドウ品種:メルロー 50% カベルネ フラン 50%
醸造:11hlの小さなステンレスタンクに綺麗なブドウの粒のみ入れてアルコール発酵。タンクに入っている期間は4週間。マロラテック発酵は樽内で春に行う。
熟成:ブルゴーニュ産の350ℓの新樽と古樽で熟成。ボトリング迄に2回の澱引き。20ヶ月の樽熟成後に瓶詰め。瓶詰めされた状態で1年間セラーで熟成し出荷前にエチケット等を貼り出荷。
2018年に比べるとブドウが熟していたのでブドウを柔らかく扱いました。また味わいも2018年より果実味がハッキリしています。
また2018年は新樽100%でしたが、2019年は2割程古樽で熟成したワインをブレンドしています。
生産本数600本
【篠原氏より2019年コメント】
2019年は乾燥した日が多い夏でしたが、私の畑は適度な雨も降り健全で熟したブドウを収穫する事ができました。エレガントで力強く魅力的なワインです。
Le Petit Leo Castillon Cotes de Bordeaux
ヴィンテージ【2020】
ブドウ品種:メルロー 80% カベルネ フラン 20% 土壌:粘土石灰質
醸造:最新の機械で収穫を行い除梗しステンレスタンクで発酵、ミクロビラージュ。
ボトリングして直ぐに飲める様な醸造方法を使っています。
熟成:ステンレスタンクで20か月
味わい:フルーティーで程良いタンニンがあり、気軽に飲めるタイプです。
los Leoのすぐ隣に位置する醸造所 P.L バラードで造られるプティ・レオ。
オーナーのバラード氏はボルドー大学の醸造学科で学びエノログの国家資格を持っています。
P.Lバラードは、クロ・レオと同じテロワールと言える粘土石灰質土壌や砂利や砂質等の土壌のブドウ畑をカスティヨンに40 ヘクタール所有しています。平均樹齢は約30~35 年。
アルコール度数:14.5%