フランス出張の報告(5)

バラバラとしたご報告で申し訳ありません。。。

昨年から引き続いての、出張の簡単なレポートです。

2010年最初の入港分で到着した以下の三つの生産者にも
訪問してきました。

Domaine Bachelet MONNOT
Nicolas Rossignol
Domaine Latour Giraud

Domaine Bachelet MONNOT

バシュレ・モノでは、2008年物を樽またはタンクから試飲をさせて
いただきました。
バシュレ・モノとして4ヴィンテージ目となる2008年ですが、一言で
表現すると、2007年同様に、酸味にボリュームがある、古典的なブル
ゴーニュのシャルドネワインのスタイルです。
果実味に関しては、繊細で柔らかい仕上がりで、この果実感は、ファ
ーストリリース(2005年)の物から一貫しているように思われます。

2008年は、春から収穫時期までの気候が不安定だったので、収穫の
タイミングが難しかったようです。

バシュレ・モノの白ワインは、極上のシャルドネワインですが、
居並ぶ老舗のドメーヌのワインよりも、親しみやすさがあるのは、
きっと彼らの若さからだと思っています。

ワインの専門誌では、高評価・高得点を獲得していますが、まだまだ
威厳はありません。しかしながら、それが受け入れさすさに繋がって
いるように思います。ワインも、生産者自信も、高評価におごらない
姿勢は、将来が楽しみである証明でしょう。

Bachelet MONNOT

Bachelet MONNOT

Nicolas Rossignol

今回、ニコラ・ロシニョールでは、2000年や2004年など、ちょい古
ヴィンテージのワインをいくつか試飲してきました。
同じアペラシオンでも特徴の違う畑の物を水平試飲するなど、ヴィン
テージと畑、それぞれの個性を実体験する事が出来たので、この経験
を今後の販売に活かして行きたいと思っています。

Nicolas Rossignol

Nicolas Rossignol

2008年物は、訪問した時点では試飲するには難しい状態だったようで、
出してきませんでした。
その代わり・・・・という訳ではないですが、詰めたばかりの2009年物
を樽から試飲してきましたが、噂どおりの、凝縮した、糖度の高いジュ
ースで、口に含んだ途端に笑顔になってしまいました。

それから・・・
ニコラ・ロシニュールでも大樽の使用量が増えているようでした。
ブルゴーニュでは、樽由来の香りやタンニンを出来るだけ減らしたい
という生産者が増えているようで、カーヴの中で通常の228Lの樽より
も大きなサイズを見かける機会が増えました。

大樽

大樽

ニコラ・ロシニュールのワインを飲み始めて、かれこれ10年になります
が、ワインの進化・品質の向上には、眼を見張るものがあります。
今回入荷してきた2007年物は、一つの完成形と思える程の充実度だと
思います。

2005年ヴィンテージ以降、2006年、2007年と、各ヴィンテージの個性
を反映させながらも、前年よりも明らかに高みへと昇っています。

Nicolas Rossignol

Nicolas Rossignol

Domaine Latour Giraud

ラトゥール・ジローへの訪問の楽しみは、試飲 + ランチ。
毎回試飲しながら、タパス・ハム・チーズなどもつまみながら、のん
びりとした雰囲気で時間が過ぎていきます。
(メニューは毎回ほぼ同じですが・・・)

今回は2007年物を中心に、おまけのバックヴィンテージなどを試飲
しました。

2007年物に関しては、昨年3月のフーデックスの時に、試飲用に抜き
取ったワインでひと通り試していたので、今回は約9が月後の姿を
確認させていただきました。

3月の試飲の時、ジャンピエールは・・・

「私の2007年物は、2005・2006年物よりも、ムルソーらしさがある。
今(3月)はちょっと酸味が際立っているが、年末ごろには、酸味が
穏やかになっている。偉大なヴィンテージというわけではないので、
長期間熟成させてからでなく、酸味が穏やかになり、口当たりが
良くなったら飲み始めて良いと思う。。。。」

と、こんな感じのコメントを言ってました。

そして、
今回の試飲した2007物は、まさにその通りの姿になっていました。