2015年10月16日~23日までフランス出張に行ってきました。
ボルドー ⇒ 南西地区 ⇒ ルーション ⇒ ラングドック ⇒ ローヌ
空路でボルドーへ到着後は、車で各地を転々と移動しながら、最終日はヴァランスからTGVに
乗り込み、直接シャルルドゴール空港へ・・・(パリの街は完全スルーでした)
10月16日(金)
夜8時過ぎにボルドー空港へ到着
篠原氏に空港まで迎えに来ていただき、ボルドー市内でガッツリな夕食を
済ませた後にカスティオンへ移動。
クロ・レオの蔵のすぐ横に一部屋だけのB&Bが出来ており、一泊目はここで就寝。
10月17日(土)
クロ・レオへはたぶん4度目?の訪問です。
この日の午前中はクロ・レオ2015年の醸造作業を見学。
篠原さんが一人でコツコツと作業を続けているところを、邪魔しないように見させていただ
きました。
発酵中の2015年のクロ・レオは、大き目と小さ目のタンクの二つありました。
どちらのタンクも素晴らしい液体が詰まっており、2005年は「キュヴェ S」も造れるようです。
まだまだ先になりますが、今から2015年のリリースが楽しみです。
その後、カーブで新商品のプティ・レオ2013年とクロ・レオの2013年、2014年を
樽から試飲。
2013年ヴィンテージのクロ・レオの生産量はなんと3樽(1000本程度)のみ。
2013年のボルドー地方は、春先の低温で開花が遅れ、結実不良もあり果実量が
少なかった。7月、8月に雹を含む雷雨が数回あり果実へのダメージなど大きな被害
が出てしまった。
先に書いたとおり、2013年のクロ・レオの生産本数は1000本程度になります。
例年ならボトリングが終わっていてもおかしくない時期ですが、2013年のワインは
まだ樽の中。
樽から試飲させて頂きましたが、確かにまだバランスが悪く、もう少し時間が必要
でしょう。ボトリングの予定は来年の2月頃。
エレガントで柔らかい味わいで美味しいワインではありますが、クロ・レオらしい、
パワフルさと妖艶で微細なタンニン感が弱いので、2013年はエチケットを変更して
リリースする事が決まりました。
さて、どんなワインに仕上げて、どんなエチケットでリリースされるのか??
午後は、サンテミリオンのテルトル・ド・ラ・ムレールへ訪問。
テルトル・ド・ラ・ムレールの2013年はボトリングが終了しておりました。
なので、2013年はボトルから、2014年は樽から、2015年は発酵中のタンクから、
それぞれ試飲させていただきました。
テルトル・ド・ラ・ムレールも2013年の生産量は例年の半分以下となってしまいましたが、
厳しい選果によって良好なワインに仕上がっておりました。
しかしながら、2011年、2012年と比較すると、ギュっとした果実感ではなく、柔らかい
味わいです。
テルトル・ド・ラ・ムレールは、もともと、ブルゴーニュを彷彿とさせる果実とタンニンが特徴
なので、2013年のテルトルは今まで以上にブルゴーニュ的な雰囲気が際立ちます。
宿泊先をボルドー市内のホテルに移して、18日の夜は日本人がシェフを務める
レストランへ・・・
レストラン”L’exquis(レクスキ)”
http://www.restaurantlexquisbordeaux.fr/
ボルドー歴史地区旧市街”La grosse cloche(大鐘楼)”のすぐ近くに位置します。
このレストランは今年の2月に、日本のボルドーワイン専門インポーター『アストル』
が現地駐在所兼情報発信基地としてオープンさせたレストランになります。
実は、この日『アストル』の井田社長も現地にいるというとこでご招待いただきました。
「レクスキ」でも、たらふく美味しいお料理を頂きました。
ボルドーでのスケジュールはこれでおしまい。
明日の朝は南西地区へ向かって出発です!
10月18日(月)
午前8時にボルドーの街を出発して、次の訪問地・南西地区へ車で向かいました。
17日の夜降り始めた雨、18日の朝は本降りでした。
南西地区(シュッドウエスト)の中のベルジュラック地方にあるワイナリーに訪問。
まだ正式な取引が決まった訳では無いので、ここで詳細は書きませんが、楽しい・
美味しいワインとの新しい出会いました。
アンフォラで熟成させた古樹セミヨンとか、アブリュウとか、フェール・セルヴァドウ
とか・・・お楽しみに!!
生産者の回りをしていると、そこでランチを一緒に食べる事が多いのです。
今回も3つの蔵元でランチをご馳走になりましたが、この南西地区のワイナリーで
頂いた、ランチが旨かった。
フォアグラのパテや鴨も美味しかったですが、なんといっても熟成バザス牛が絶品。
そして、18日の宿泊先は港町ポール=ラ=ヌーヴェル。
10月19日(火)
午前8時にポール=ラ=ヌーヴェルを出発して、ルーション地区のドメーヌ・ポッシブルへ
ポッシブルの蔵があるLansac村の近くには有名なMaury村やRivesaltes村などが
あります。
ポッシブルは、2003年のファーストヴィンテージから取扱い扱っている弊社の看板
ワインの一つ。
ポッシブルの場合、蔵から畑まで遠いので、今回は試飲を集中的におこないました。
2015年のワインの現在地の確認、ボトリングされた2014年の各ワインの試飲、そして
数年前から造り始めた、いわゆるネゴス・ワインの試飲してきました。
ドメーヌ物(ポッシブル)の生産量はなかなか安定しないようで、2014年はシャリバリ
のリリースが出来ませんでした。
ポッシブルでランチを済ませ、その次の蔵元へ出発です!
19日の午後はドメーヌ・クードレへ
シンプルなエチケットのモノセパージュ(単一品種)ワインでご好評をいただいている
ミネルヴォアの生産者です。
サンジョベーゼ・プティヴェルド・ピノグリなどを単独でボトリングする、好奇心旺盛な生産者。
前回好評いただいたマルスランですが、2015年は単独で仕込んでいましたので、もしかす
ると、2015年のマルスランはリリースされるかもしれません。そして、今回訪問して驚いた
のが、プティ・シラーを単独で仕込んでいた事です。
ちなみに、プティ・シラーはアメリカ産が有名で、長い間ルーツが分からない品種でした。
しかし、1998年に行われたDNA解析の結果、シラーと南仏土着のプルールサンという品種
の掛け合わせ品種デュリフと同じだと判明したそうです。
デュリフは既に南仏でもほとんど栽培されていないそうで、クードレではそのデュリフ復活に
向けての活動をはじめたようです。
マルサンヌとプティシラーが単独でボトリングされるかどうか??
最終的な判断はもう少し先のようですので、楽しみに待ちたいと思います。
ドメーヌ・クードレのトップキュヴェは「ミネルヴォア・ラ・ヴィニエール」になります。
以前は輸入していたのですが、近年はちょっとご無沙汰でした。
今回の訪問で改めて試飲してきたのですが、いい感じに洗練されており、久しぶりに注文
してきました。
発売開始は2016年になりますが期待してください。美味しいですよ~
クードレを後にしてこの日の宿泊地、要塞都市で有名なカルカッソンヌへ移動です。
ホテルに到着したのが遅かったので、珍しくホテルで夕食・・・
ホテルのレストランにしては、なかなか美味しかったです。。。
レポート< 2 >へつづく